近年、少額から不動産投資を始められるとして注目を集めている不動産クラウドファンディング。従来の不動産投資とは異なり、インターネットを通じて手軽に参加できるこの新しい投資方法について、仕組み、メリット・デメリット、注意点などを詳しく解説していきます。
不動産クラウドファンディングとは?
不動産クラウドファンディングは、インターネットを通じて投資家から資金を集め、不動産物件を購入・運用する投資方法です。
不動産投資会社が運営するプラットフォーム上で、投資家は数万円から数百万円程度の少額で不動産投資に参加することができます。
不動産クラウドファンディングの仕組み
①プロジェクト公開: 不動産投資会社が、投資対象となる不動産物件や投資プランをプラットフォーム上で公開します。
② 投資家による応募: 投資家は、公開されたプロジェクトの中から、投資したい案件を選び、金額を投資します。
③ 資金調達: 必要な資金が集まれば、不動産投資会社は物件を購入し、運用を開始します。
④ 運用収益の分配: 物件の運用から得られた収益は、投資家へ事前に決められた割合で分配されます。
不動産クラウドファンディングのメリット
不動産クラウドファンディングって何が良いの?
全てではないですが、優先劣後構造などで不動産の価値が毀損しても、損失は業者の出資金から減るようにしたりしています。
少額から投資できる: 数万円から投資できるため、自己資金が少ない方でも気軽に不動産投資を始められる点が魅力です。
優先劣後構造で投資家の損失を抑えます: 投資家は優先出資者、事業者は劣後出資者になることで、不動産の価値が毀損して元本が割れた場合、最初に毀損するのは事業者の出資金になるため、投資家が損しづらい構造になっています。
立地や物件種を選べる: 豊富な物件情報から、希望に合った立地や物件種を選ぶことができます。
気軽に始められる: 不動産会社へ直接足を運ぶ必要がなく、インターネット上で完結するため、気軽に始めることができます。
不動産クラウドファンディングのデメリット
逆にデメリットはどんなものがあるんですか?
あくまで不動産への投資なので、固有のリスクはありますよ。
流動性が低い: 投資したお金をすぐに現金化することはできません。換金には時間がかかるという点は留意が必要です。
運用が任せっきりに: 物件の選定や管理は運営会社に任せるため、自分の手で物件を選ぶことはできません。
手数料が高い: 投資金額に対して、比較的高額な手数料がかかる場合があります。
不動産クラウドファンディングとREITの違いは?
不動産運用って、REITもそうだけど何が違うの?
同じ不動産の運用ではありますが、似て非なるものとお考えください。
不動産クラウドファンディングはあくまで現物に投資しますが、REITは不動産のテナント収入などを受け取る権利を証券化したものです。
REITは東京証券取引所に上場していますが、不動産クラウドファンディングは証券ではないので上場はしていません。個別の契約です。
REITは日々基準価額が変動し評価損益が変わりますが、不動産クラウドファンディングは現物なので日々の値動きはありません。
REITは複数の不動産を運用しますが、不動産クラウドファンディングは基本1棟など単体の不動産に投資するのがほとんどです。
不動産クラウドファンディングの注意点
十分な調査を行う: 投資前に、物件情報や運営会社について十分な調査¥を行い、リスクを理解した上で投資判断を行うことが重要です。
分散投資を心がける: すべての卵を一つのカゴに入れることは避け、複数の案件に分散投資することで、リスクを軽減しましょう。
長期的な視点で運用する: 不動産投資は長期的な視点で取り組むことが重要です。短期的な利益を求めず、長期的な資産形成を目指しましょう。
運営会社選びを慎重に行う: 過去の運用実績や財務状況などを確認し、信頼できる運営会社を選ぶことが大切です。
大切なお金を信じて任せるわけですから、事業の歴史が長く、実績を積んでいる企業を選ぶようにしましょう。
まとめ
不動産クラウドファンディングは、少額から不動産投資を始められる魅力的な方法ですが、リスクも存在します。投資判断を行う前に、十分な調査を行い、自身の状況をよく理解した上で慎重に検討することが重要です。